アクアリウムを始める際に気を付けたい電気代のこと

外へ遊びに行く機会の減った子供たちは、ある日突然こんなことを言い出します。
「メダカを飼いたい!」
そんなエックスデーに備えて、今から知っておきたいのが電気代のこと。なぜなら、アクアリウムをはじめようとした際、機材の多さに面を食らってしまう人が少なくないからです。

意外に必要な機材が多いアクアリウム

近年、アクアリウムという名称が定着した熱帯魚飼育は、ファッション性などもあり人気となっています。明るく透き通った水の世界は、家の中に癒しを与え、自然と前向きな気持ちにしてくれます。
ただし、アクアリウムにふさわしい水槽の環境を維持するためにはそれなりに設備を整えなければなりません。例えば、淡水の熱帯魚水槽であれば、以下のような機材が必要になります。

ろ過装置

アクアリウムには欠かせない「ろ過」。はじめのうちは綺麗だった水も、熱帯魚や水草を飼育していくうちにフンや不要な栄養素などが溜まっていってしまいます。ろ過装置は水をフィルターに通すことで、こういった不要なものを取り除き、綺麗な水に戻すことができます。

照明器具

水槽を明るく映し出す照明。以前は蛍光灯やメタルハライドランプが主でしたが、近年はコストパフォーマンスに優れたLED照明が主流となっています。

エアレーション

エアーポンプから空気を送り込み、接続されたエアーストーン等から空気の泡を発生させる装置です。ブクブクと泡を出し、水槽内の水に酸素を供給します。

ヒーターとクーラー

ヒーターは雪国や冬の寒さが厳しい地域では必須の存在です。飼育している熱帯魚の種類によってはどこの地域でも必要になります。クーラーは逆に夏場に多くの地域で活躍。水温が必要以上に高くならないように制御するための機材です。

気候により必要のないものもありますが、飼育環境は各家庭で千差万別といえます。少なくとも「必要かどうか」を判断する手順は踏みましょう。

一番電気代がかかるのはヒーターとクーラー。ただ…

これらの機材を使用した場合、一番電気代がかかるのはやはりヒーターとクーラーです。水槽の水温を一定に保つことは熱帯魚飼育の基本であり、ヒーターやクーラーの使用によりどうしても電気代はかかってしまうことになります。
ただし、ヒーターとクーラーはそれぞれ使用期間が決まっています。ヒーターなら冬場の10月から3月頃、クーラーなら夏場の7月から9月頃でしょうか。さらに、ヒーターは常に電源が入っているわけではなく、稼働していても設定している温度になれば一旦電源が切れる「間欠運転」のものがほとんどです。つまり、実際の稼働率はそれほど高くありません。

水槽の保温効果を高める方法としては、断熱材を水槽やホースに巻き付ける方法も知られています。また、普段外している人も多い水槽のフタも、閉めることに水温を保つ効果があります。これらを活用すれば気になるヒーターの電気代も節約することができるでしょう。

ヒーターの「空焚き」に注意!

東京消防庁は近年、観賞魚用ヒーターの取扱いについて注意を呼びかけています。というのも、水槽のお手入れをする際などに、電源を切らずにヒーターを水槽から取り出してそのまま忘れてしまい、火災に至るケースが増えているのです。

平成19年から平成28年の10年間において、実に54件の火災が観賞魚用ヒーターの「空焚き」により発生しています。発生状況を月別にみると、1月から4月、10月から12月の7か月で47件の火災が発生しており、秋から冬、あるいは冬から春の寒い時期に多く発生していることが分かります。

ヒーターを水から出す場合には、必ず電源を切り、差し込みプラグも抜くようにしましょう。

アクアリウムはコンパクトな形で始めるのがオススメ

アクアリウムに電気製品は不可欠です。各機材の稼働率から計算していくと思ったほど電気代はかかりませんが、大きい水槽を使用したり、水槽の数を増やしたりすれば話は変わってきます。アクアリウムは最初から「あれもこれも」と手を広げず、ある程度コンパクトな形で始めるのが良いと思われます。

PAGE TOP